「DSやアンプをスピーカー台の上に置くなどとはもってのほか。ちゃんとオーディオ・ラックに設置して評価すべき」
「VIOLAのLEGACY、JBL DD66000とソースが同じで比較しないと、アンプとスピーカーの差がわからない」 等々、試聴会でのご批判が相次ぎ、とうとう、QUADRASPIRE Q4 Midiの オーディオラックを使用することにしました。 しかも、ソースを振り分けるのに3系統必要なので、プリアンプを導入することにしました。 PRO CABLE社のWebでDJ用ミキサーをプリアンプとして使用する例が載っていて、値段も148,300円と、比較的お手頃。 入出力が豊富で、アナログプレーヤー用のフォノ入力が4系統も使えるのはさすがDJミキサーと言いたいところですが、 入出力端子がフォーン・プラグ(phone plug)前提だったりする部分があって、変換ケーブルを作らないと十分活用出来なかったりします。 ちょうど、このALLEN&HEATH XONE:92 DJミキサーを販売しているPRO CABLE社で、バランス専用ケーブル BELDEN 8423を取り扱っており、しかもTRS phone plug-->XLR変換の製作まで行ってもらえるので、ALLEN&HEATH XONE:92の性能を 存分に発揮出来そうだということがわかり、早速、注文してみました。 音はと言うと、とても148,300円とは思えない、勢いのあるフレッシュなサウンド。まるでルボックスのオープンリールやSTUDER A730を 初めて聴いた時のような印象です。 これで前面のTANNOY Reveal 601だけでなく、後方のVIOLA LEGACYに繋げて、メインのJBL DD66000を鳴らして比較試聴することが出来ます。 さすがにVIOLA SOLO経由の、野太いのに繊細、ローエンドが見事に伸びて腰の据わったダイナミックレンジの広大なサウンドには敵いませんが、 価格抜きにして、けっこう楽しめます。 ちなみにソースは中段にあるLINN Renew DS(Klimax DSの中身をupdateする際、抜き出した前のDS本体を再利用したもの)です。 ティアックのUSB/ネットワーク対応プリメインアンプNP-H750の ネットワーク対応が今ひとつだったので、どうせネットワークのLANを使用しないのなら、USB,光,RCA入力のティアックの ティアック USB DAC STEREO INTEGRATED AmplifierA-H01と同じなので、 下段にはA-H01を入れてみました。 残念なことに、TEAC A-H01は、USB接続だと音が途切れることがあります。ポロッと 音が転げるような感じです。 24bit/192kHzにこだわりすぎて、Windowsでは96kHzまでで24bit/192kHzはサポートされていないため、USB接続では独自のソフトウエアを 使用しないといけないため、でしょうか。 光接続では音が途切れることなく、安心して聴くことが出来ます。 メーカー側は音が途切れるのは、パソコンで他のソフトを使用している時に出る症状という説明をしていますが、 光ではそんなことはまったくなく、最近のパソコンはWindows7以降では、バックグラウンドでいろんなソフトを動かしていたりしますので、 USBの対応をしっかり行ってもらいたいものです。 むしろ、24bit/96kHzまででも良いから、しっかり途切れることなく、安心して音楽を楽しみたいものです。 ALLEN & HEATH XONE:92ごちゃごちゃと、いろんなツマミがあって、最初は戸惑います。 でも、慣れると視覚的な配置がとてもわかりやすく、DJ用ミキサーとして音も含めて評価が高いのが頷けます。 実際に使っている機能は、左側の列と右端のMASTERレベルボリュームくらいです。 低域(LO)をわずかにブーストしています。ツマミが上の3つは12時方向で、LOは2時方向くらいになっています。 上から3個目のボリュームのツマミは入力のLEVELボリュームです。 1番のフェーダーと併せて使用しています。 背面ですが、MIX1にはXLRのバランスの出力があり、通常よく見るバランス用XLRプラグのメスを使用することが可能です。 ちなみに撮影時には、これがVIOLAのLEGACYにつながっています。 XLRプラグの左斜め上、BOOTHとあるところに、バランス用のTRS phone plugが刺さっていて、これがReveal 601aにバランス 接続でつながっています。 右端のRETURN 1につながっている phone plugは、LINN Renew DSからの入力です。 LINN Renew DSはXLRのバランスで受け、お気に入りのBELDEN 8423を介してTRS phone plugで接続しています。 AUX1はTEAC A-H01にTRS phone-NEUMAN cable-RCAアンバランスでつながっていて、 TEAC A-H01は入力をパソコンから来ているWIREWORLD Super NOVA 6 TOSLINKと 切り替えして試聴できるようになっています。 WIREWORLD Super NOVA 6 TOSLINKパソコンのTOSLINK端末から直接、TEAC A-H01につなぐことが可能です。 画像は2mモノですが、パソコンからだと5m必要です。 WIREWORLD Super NOVA TOSLINKは5mモノでも購入価格では 3万円を切り、Joshin Webで購入すると、29,400円です。 音的には、オーディオクエストのDiamondよりもちょっと華やかですが、オーディオクエストは1.5mモノまでなので、必然的に 長尺モノを入手しようとすると、それなりの水準のものを選ぶなら、あとはサエクくらいでしょうか。 光接続では、けっこうエネルギー感もあり、LINN Renew DS -->ALLEN & HEATH XONE:92 --> TEAC A-H01もけっこう良い音ですが、決して負けていません。 ただ、ノートパソコンには光出力が無いものがほとんどなので、皆さんにお勧め出来るというわけではないのが、本当に残念! BELDEN 8423 TRS phone-XLRsilverベルデンのバランス専用8423ケーブルを使用して、TRS phoneからXLRに変換するケーブルです。 phone側に金メッキを使用した場合、XLR側はsilverを使用するのがポイント。 音がドンシャリになって暴れることなく、実にバランスよくワイドレンジ、透明感があるのにメリハリもあって、とても気に入っています。 TANNOY Reveal 601aでジャズを鳴らすと、生き生きしたスイング感をよく出してくれます。 PRO CABLE社のWebではTRS phoneの選択肢がないので、メールで注文しなければなりません。 NEUMANN TRS phone-XLR silverノイマンのマイクロフォン用ケーブルを使用して、TRS phoneからXLRに変換するケーブルです。 ノイマンやベルデンに限らず、phone側に金メッキを使用した場合、XLR側はsilverを使用するのがポイント。 キチッとした高域の粒立ち、ローエンドもあるところまではしっかり伸びていて、それ以下は比較的シャープに切れている感じが しますが、超低域も出ているように感じさせるところは、さすが、です。定位が実にシャープ。音像がキッチリしているあたりは、 「やっぱりドイツだなぁ」って気がします。 TANNOY Reveal 601aでクラシック音楽を聴く時には、超低域は出ていないのに、このケーブルで聴くと、弦バスやバスドラムの音が しっかり芯を伴って聴こえてくるから不思議です。 PRO CABLE社のWebから注文が可能です。 FiiO Coaxial Optical to RL Audio Converter光出力をRCAに変換する機器です。 最初、RCA側に付いているUSBをUSB入力と勘違いしてしまいましたが、これは左側にある電源アダプターを接続するためのUSBで、ここに USB入力を入れることはできません。 CoaxialとOpticalの切り替えスイッチで、入力を切り替えます。 Amazonで3,780円で購入出来ます。 光のお陰なのか、後述するNEUMANNのケーブルのお陰なのか、かなり良い音だと思います。 少なくとも、LINN Renew DS-->ALLEN & HEATH XONE:92を介して出てくる音に負けていません。 当初はTopping DAC [D20]を狙っていたのですが、これが品切れになって入手できず、他を探している時に見つけた シロモノです。Topping DAC [D20]はUSB、Coaxial、Optical(TOSLINK)の入力があって、値段は10,980円と ちょっと高価ですが、いろいろ入力があってテストするのには最適だと思ったのですが・・・。 他にもToppingにはいろいろ面白い機器があって、試してみたいのに、品切れ続き、入荷の予定も立っていないようで、ガッカリです。 NEUMANN RCA-XLR silverノイマンのマイクロフォン用ケーブルを使用して、光からRCAに変換した信号を、TANNOY Reveal 601aにダイレクトに つなぐ変換ケーブルです。3mモノを使用しています。後述の光ケーブルと共に使用すると、鮮度が良くて、クッキリ、クリアな サウンドが見事です。 これもまた有り難いことに、PRO CABLE社のWebから注文が可能です。 Acoustic Fun's German State of the Art Multi Fiber「国産の水晶」のオーディオ光ケーブルより優れているとPRO CABLE社の 光ケーブルのコーナーで説明されていますが、光学特性云々よりもなによりも、ノイマンのケーブルと組み合わせると、 俄然、音の鮮度が上がって、エッジが立ち、音のつながりが良いのには驚かされました。 よくよく考えてみたら、ノイマンのマイクロフォンケーブルも、この光ケーブルも、同じドイツ製。 音のベクトルが似ているんですね。 ただ、2mモノまでしかなく、値段も15,800円と、少々高価。 試しに、パソコンを近づけて、WIREWORLD Super NOVA 6 TOSLINKの代わりにTEAC A-H01に 繋げてみました。WIREWORLDよりも浸透力のある中高域と、エネルギー感あふれる低域が魅力的で、つくづく、長尺モノを出して欲しいと 願う次第です。 PRO CABLE社のWebから注文が出来ます。 ニチフ Yラグ 5.5AWG 6mmニチフ Yラグは、普通のホームセンターで売っています。 ただ、TANNOY Reveal 601p用のねじ穴6mmで、ちょっと太めの5.5AWGケーブル用となると、「お取り寄せ」になってしまうようです。 しかも、ばら売りはしない、100個入り。でも、ご安心ください。ニチフ裸端子 先開形 品番5.5Y-6 数量100pcs. お値段は1,433円。 圧着ペンチが必要なことはもちろんですが、Yラグの汚れ取りには「セーム革」を使用してやると、微粒子が取れて密着度が良くなるのか、 音もクリアになるようです。「銅磨き布」でも良いのですが、艶出し剤が入っている製品が多く、音的にはあまりセーム革とは差はない ように感じますが、精神衛生的観点及び入手し易さからも、「セーム革」がお勧めです。 手で触って凹凸が感じられる場合は、IH用消しゴム(焦げ落とし)でこすって凹凸を無くし、仕上げは「劇落ちくん」等の「メラミンフォーム」 (メラミンスポンジ)を使用。水で洗ってティッシュで綺麗に水を拭き取り、拭き上げは「セーム革」で行います。 これだけ手をかけてやると、あら不思議。気持ちの問題もあるのでしょうか、音がとてもクリアになった感じになります。 ただ、これを100個全部にやろうとすると大変です。気力も持ちません。「セーム革」だけでも良いのではないか、と思っています。 音の特徴に関しては、「ありません」というのが特徴かもしれません。 正確に言うと、銀やロジウムメッキ等にくらべて少し音が野太くなって、落ち着く感じです。 WBTのYラグ、WBT0645Cuのような鮮やかさ、透明感はさすがにありませんが、ケーブルの本来持っている音をねじ曲げるような感じ、 ベクトルの向きが変わるような感じはしません。 そういう意味で、基本中の基本、reference的なものかと思います。 |