■ オーディオケーブル評価システム ■
今までいろいろTANNOY Reveal 601aにケーブルを取っ換え引っ換えやってみてわかったことがあります。
このスピーカー、ケーブルの音を実に素直に表現するというか、聴かせてくれるのです。
確かにラインケーブルと電源ケーブルしか繋ぐ場所がないので、片方を固定すれば、音の変化に寄与するのは、
ラインケーブルか電源ケーブルしかありません。
さらに、このスピーカーの価格からは考えられないほどの音楽再生能力、幅の広さに驚かされます。
そこでひらめいたのが、ケーブルの試聴テスト用に使えないか、ということ。
基準となるレファレンス用にはAETのEvidence LINE XLR 120cm,
Evidence ACを選びました。
このケーブルの凄いところは、直列に何本も重ねても、嫌な音を出さないこと。
例えば、CDプレーヤーからプリアンプ、プリアンプからメインアンプ、メインアンプからスピーカーと、同じメーカーの
同じ製品を重ねて使うと、独特の癖が耳に付くことがありますが、このAETのEvidenceにはそれがありません。
これは驚くべきことで、さらにCDプレーヤーからメインアンプまでの電源ケーブルも同じEvidenceを使ってみても、
嫌な音が出ないのです。
もっとも、組み合わせで、どうしても合わないということがあるかも知れません。
そういう場合の検証用に、サブとして、ラインケーブルにはノイマン150cm XLRケーブルを
組み合わせることにしました。
電源ケーブルはPRO CABLE社オリジナルの電源ケーブルで、Web上の価格\9,800、1.5mモノ8,300円と、
比較的廉価にもかかわらず、音の良かった、「
WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS シールド電源ケーブル 3m」
を用いることにしました。
すでに他の項で詳細を述べていますが、以下、メイン・レファレンスのAET Evidenceのライン、電源ケーブルと、サブ・レファレンスの
NEUMANNのライン、WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS シールド電源ケーブルについて、詳細を記しておきます。
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AET Evidence LINE XLR 1.2m
グラドのケーブル以上に中高域が瑞々しく、透明感があり、ローエンドも良く伸びています。空間が良く出るのも特徴です。
低域も重量感のあるものは重量感があるように、軽くそよぐ感じの時にはそういう風に、と表情が豊かです。
そして前にも書きましたが、重ねてつかっても嫌な音を出さないこと。
これは特筆すべきことで、例えばAETでもSINを重ねると線が細くなって、低域のキレがなくなってしまう傾向にありますが、
Evidenceにはそれがありません。
他にも美点がいくつかあり、たとえば電源ケーブルに他のメーカーの製品を持ってくると、そのケーブルの特徴を
実に細かに描き出してくれます。
そうして選び出されたのが、WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS シールド電源ケーブル 3m
です。
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AET Evidence AC 1.2m
AETの、そして世界最高峰の電源ケーブルです。
透明感、伸びやかさ等、久々に文句のつけようがないケーブルです。力感もありながら、透明感を出すなんて、
なかなか真似が出来るものではありません。
それでいて、ラインケーブルに対しては縁の下の力持ちという感じで、ラインケーブルの特徴を余すことなく
出してくれる、不思議な電源ケーブルです。
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GEORG NEUMANN GMBH - MADE IN GERMANY XLR 150cm
何度も登場しているので、耳にタコが出来ているかも知れませんが、これは元々、ドイツのNEUMANN社のマイクロフォン用ケーブルです。
低域、高域ともそれほど伸びていませんが、エッジの立ったシャープな音像が見事です。
価格の安い帯域でのレファレンス用として、最高のケーブルだと思います。
逆に、このケーブルがちゃんと鳴らないシステムは、やはりどこかおかしい可能性がある、と言っても良いかも知れません。
ちなみに拙宅のメインシステムでは、ソナスのストラディヴァリにも、JBLのDD66000にも、どちらも見事に鳴らしてくれました。
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WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS シールド電源ケーブル 3m
PRO CABLE社オリジナルの電源ケーブルです。Web上の価格\9,800、1.5mモノ8,300円と、比較的廉価です。
今回のケーブル選びでの一番の収穫が、実はこの、
WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS シールド電源ケーブルと言っても良いでしょう。
エソテリックの超弩級7N,8Nケーブルの、作り物のような「ビロ〜ン」としたビニールっぽい低域に辟易していた私は、
わずかながらそういった傾向がないわけではないこのケーブルに、最初は見向きもしませんでした。
ところが、エージングが進んでいく内にそのサウンド傾向が透明感に変わってきて、驚きました。
エージングが進んでも、最終的にはあら探しのように聴いていけば、エソテリックの時のような嫌らしい音がまったく
しないわけではありません。が、不思議なことにNEUMANNのラインケーブルを使用している時には、気にならないのです。
おそらく、NEUMANNのケーブルが、超低域まで伸びていなくて、「伸びているように聴かせている」ために、荒が目立たない
のかも知れません。
それからもう一つ、このケーブルで不思議なことがあります。
拙宅のメインシステム、ソナスファベールのメインアンプ、ファーストワット SIT-1にはどうも合わないのです。
TANNOY Reveal 601aで聴く分には、アクティブスピーカーにも、LINNのDSにも、このWATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS
シールド電源ケーブルがドンピシャリで、きっとアメリカのアンプにはもっとこのケーブルが合うだろうと思って
試してみたのですが、AETのEvidence ACのローエンドまでしっかり伸びて、一つ一つの音をほぐして聴かせる
超高分解能の音とは違って、高域は切れ込み鋭く、エッジが立つのは確かですが、音に余裕が感じられません。
低域は伸びきらず、よっぽどTANNNOY Reveal 601aの方が低域が出ていると感じるくらいです。
最初は、Reveal 601aの時がHUBBELL SPECIFICATION GRADE DUPLEX RECEPTACLE(HBL5362I)で、
First Watt SIT-1がWATTGATE model381と、電源コンセントが違うためだと思っていたのですが、WATTGATEプラグ+A2D SOLUTINS
シールド電源ケーブルをWATTGATE model381の電源コンセントに差し替えても、特に低域の伸びない感じは改善せず、
高域の鋭さは透明感が少し加わって聴きやすくなったくらいでした。
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Last update May.28.2013
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