■ 音楽のコーナー ■

 上の写真は、大学時代のオーケストラで演奏しているところを撮影したもの。
 ちなみにこの時、私はフルートを吹いておりました。
 楽器演奏からクラシック音楽の道に入り、大学の授業でバッハ以前の音楽に目覚め、気付いたら演奏そっちのけで、 聴く側にまわっていました。
 ルネッサンス音楽などの他、フォーレ、バルトーク、ブルックナー、ドビュッシー、ベートーベン、モーツアルト、バッハなども聴きます。
 クープランのモテット集(harmonia mundi RANCE 901150)とミシェル・コルボ指揮のフォーレのレクイエム(ERATE RECD-2815)の2枚は、 特に思い入れのあるディスクです。
 ポピュラーや歌謡曲では谷山浩子、種とも子に高橋洋子、大貫妙子なんかも聴くことがあります。
 私が好んで聴くディスクを、幾つか取りあげてみましょう。

ジャズのコーナーは
こちら

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クラシック音楽
1 ジョスカン・デ・プレ作曲「ミサ・パン・リングァ」
演奏:タリス・スコラーズ(Gimell CDGIM009)

これはルネッサンス音楽の記念碑的作品です。
ジョスカンは15世紀末から16世紀にかけて活躍した“音楽のダヴィンチ”と称されたフランドル楽派の代 表的人物です。タリス・スコラーズはイギリスを中心に活躍する団体で、この曲(Gimell CDGIM009) に関しては解釈,響きの作り方など完璧なまでの出来ばえで他の追随を許しません。さすがのザ・ヒリヤー ド・アンサンブルも、ことこの曲に関しては及ばないようです。

2 「Ancient Airs and Dances」
演奏:Paul O'Dette(lute & guitar)(Hyperion CDA66228)

16世紀のリュート曲中心に集めた作品集です。これを元に管弦楽曲に書換えたのがレスピーギ(1879〜1936) が“リュートのための古代舞曲とアリア”という一つの曲にまとめてしまいました。こちらの方は小沢征爾指揮ボ ストン交響楽団の豪華絢爛な名演とイムジチ合奏団の鮮烈な演奏があります。個人的にはボストンの優雅でシンフ ォニックな響きが好きです。

3 コレッリ作曲「La Folia」
演奏:パーセル四重奏団(Hyperion CDA66226)

4人で演奏されるコレッリの小品を集めたディスクです。
何と言っても演奏・録音が素晴らしく、印象が薄い17世紀の作曲家ですが、この一枚で立派に秘蔵盤の仲間入り です。

4 クープラン作曲「モッテト集」
演奏:Feldman,Poulenardら(Harmonia mundi HMC901150)

教会音楽でその名をはせたクープラン(1668〜1733)。バッハ があまりにも有名になりすぎて陰に隠れてしまっていますが、この曲をこの演奏で聴けば、きっと認識を新たに することでしょう。
女性2人の実に美しく伸びやかな声で、身も心も洗われる思いがする演奏です。

5 バッハ作曲「無伴奏チェロ組曲」
演奏:ヤーノシュ・シュタルケル(SEFEL RECORDS SE-CD 300A,B)

チェロの神様と言われたカザルスの後を受け継ぐのはこの人をおいて他にないシュタルケル。
かつては超絶技巧派として鳴らしましたが、年齢を重ねると共に円熟味が増し、風格のある演奏をするように なりました。宗教曲のイメージが強いバッハ(1685〜1750)ですが、素晴らしい器楽曲を幾つも書いており、 聴き込めば聴き込むほど味わいがあります。

6 テレマン&ビバルディ作曲
「リコーダーとバスーン、弦楽器の為の協奏曲」
演奏:Drottningholm Baroque Ensemble (BIS CD-271)

とにかく鮮やかで臨場感あふれる演奏&録音です。共にバッハとほとんど同じ18世紀前半に活躍、曲自体は大し たことがなくてもこれだけ演奏・録音が良いと、立派に秘蔵盤として残ってしまいます。

7 メシアン作曲「世の終わりのための四重奏曲」
演奏:ガヴリロフ(Vn),ダインツァー(cl),パルム(Vc),コンタルスキー(P)(EMI CE30-5096〜7)

慣れない人にはとってもついていけない現代音楽ですが、響きの美しさと深遠さはなかなか他では聴かれません。
メシアンというとトゥーランガリア交響曲が有名で、実際この演奏は付録として付いているに過ぎません。
しかし実際聴いてみると演奏の格がサイモンラトル指揮のトゥーランガリアとは較べものにならないほど上で, どちらがメインか悩んでしまいます。

8 「カルミナ・ブラーナ」

11世紀から13世紀のイタリアやドイツの学生、下級聖職者などの音楽を集めたものです。酒あり恋愛あり踊り ありの、ちょっとインテリな人々の生活が実にあっけらかんと描かれていて、非常に興味深いものがあります。
演奏は堅実なところではピケット指揮ニュー・ロンドン・コンソート。
面白さではクレマンシック指揮のものがお奨めです。
また、この曲を元に現代風に大編成オーケストラとコーラス用にアレンジしたのがカール・オルフです。
小澤征爾が日本のアマチュアコーラスグループを引き連れ、ベルリンフィルと共演したものが評判ですが、欧米人 の太い体躯から発散される歓喜の声を表現するには、ちょっと物足りなさがあるようです。
その点ドラティ指揮ロイヤルフィルの演奏は、合唱の部分がパーッと盛り上がり、聴いていて心地よいものがあり ます。

9 ギョーム・ド・マショー作曲「ノートルダム・ミサ」

グレゴリオ聖歌が大成された9世紀頃から、二つ以上の異なった旋律を同時に重ねていく多声音楽が始まり、12世 紀から13世紀にかけてノートルダム楽派が席捲します。これに対して南フランスやドイツの騎士階級の吟遊詩人に よるトゥルバドゥール歌曲、ミンネゼンガー歌曲などが発展。
その影響を受けたマショー(14世紀)の聖母マリアに捧げられたこの曲はデラー指揮デラーコンソート (テイチク or ポリドール)で聴くと、ゾクッとするくらい色気があっていいんですね、これが。

10 ギョーム・デユファイ作曲「世俗音楽全集」

フランドル出身で15世紀に活躍、中世期音楽を集大成し、ルネッサンス音楽へ橋渡しした、バッハに比肩する人物 です。ミサ・アヴェ・レジナ・チェロルムなどのミサ曲のほか、シャンソンを数多く作曲しました。
ロンドン中世アンサンブルによるこの演奏(ロンドン POCL-2055/60)は、この曲の面白さを見事に引き出していて この曲が世俗音楽であることを再認識させられます。

11 フォーレ作曲「レクイエム」
演奏:ミシェル=コルボ指揮ベルン交響楽団他

レクイエムと言うと、映画「アマデウス」で有名になったモーツアルトのレクイエムが有名ですが、あくまでも美し く清らかな鎮魂曲と言う点で、個人的にはこちらの方が好きです。
演奏もクリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団の方が圧倒的に上手いのですが、純粋さという点ではボーイソプラノ を使ったこの演奏の方に軍配が上がると思います。

12 バルトーク作曲「弦楽器,打楽器とチェレスタのための音楽」
演奏:ヤーノシュ・ローラ指揮フランツ・リスト室内管弦楽団

神秘的でコワイ音楽です。それでいて、いったん耳にすると、
他の生半可な現代音楽が一気に色あせてしまうから不思議です。
ハンガリーに生まれ、民族音楽を基盤に新しい音楽を作り上げていったバルトーク。どこか我々日本人の血を揺さぶ るものを持っているのではないでしょうか。
ブーレーズ盤も良いですが、本場ハンガリーの団体による、美しく緊張感あふれる演奏が聴きものです。

13 ビバルディ作曲「リュート作品集」
演奏:ヤコブ・リンドバーグ(リュート)他

四季があまりにも有名なビバルディですが、こちらの方もなかなか趣があって、隠れたファンが大勢います。
演奏はあまり知られた方達ではありませんが、響きの作り方が巧く絶品です。
録音も大変素晴らしいものです。

14 リムスキー・コルサコフ作曲「シェエラザード」
演奏:キリル・コンドラシン指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(PHILIPS 400 021-2)

アルバム・ジャケットの美しさにまず目を惹かれます。そして演奏の素晴らしさも、格別。
モスクワ放送響などで活躍していたコンドラシンはこの後、急逝してしまいます。何とも残念!
Herman Krebbersのヴァイオリン・ソロのこれまた美しいこと!
それまではアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団が筆頭でしたが、このコンドラシン盤はマルタ・アルヘリッチ のピアノによるチャイコフスキーのピアコンとともに、世に残る一枚となるでしょう。


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ポピュラー
1 POP POP
RICKIE LEE JONES(GEFFEN GEFD-24426)

コミック風ジャケットがまず目を惹きます。
リッキーのちょっとアブナイお姉ちゃん風、ジャズ調な歌い方が何とも色っぽいです。
他に、くわえタバコのファーストアルバム「RICIE LEE JONES」(WARNER BROS. 3296-2)やアコースティックで ライブな「THE MAGAZINE」(WARNER BROS. 9 25117-2)があります。

2 Enya
Watermark(WEA MUSIC)

オリノコ・フロウなどでアイルランド出身のエンヤは一躍有名になりましたが、「the celts」(WMC5-561)も 素敵なアルバムです。エンヤの音楽は、ゆったりとたゆたう低音が不思議な情感をたたえ、アイルランド語独特 の響きが、あたかも音楽そのものの様に聞こえてしまいます。

3 Crossover Eleven
Time after time(Sony Music Japan International Inc.)

オムニバス形式でいろんな曲が含まれていて、これをどこに分類するか迷ったのですが、とりあえずここに 置いてみました。
NHK FMの夜11時過ぎに流れていた「クロスオーバー・イレブン」。
ソニーからはTime after time(SICP759)、ビクターからはIt could happen to you(VICP63007)が 新たに選曲し直され発売されています。実はジャズもクラシック音楽も混じっているのですが、あまりそれとは 感じさせない選曲が見事です。中でもお気に入りの曲は、Time after timeの4曲目、マリンバの名手SINSKEによる VOCALISです。
フュージョンに属すのでしょうが、16ビートで細かくリズムを刻みながらも、グレゴリオ聖歌を思わせる、声を 楽器のように使う部分もあって、神秘的で宇宙空間の広がりを感じさせるような曲となっています。
この「クロスオーバー・イレブン」は、津嘉山正種氏の素敵な声による、中年男性の回想を絡めたショート・ストーリー も聴きもので、音楽も良かったのですが、私はむしろショート・ストーリーが楽しみで聴いていたように思います。

2 Kenny G
The Bodyguard「Waiting for You」

本来は、Whitney Houston主演の「ボディーガード」のサウンドトラック。
でも、Whitney Houstonが歌っていないこの曲が、サウンド的にもオーディオ的にも秀逸で、 これをいかにうまく再生出来るか、オーディオシステムのチェック用としても重要。


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歌謡曲/J-POP
1 カイエ
大貫妙子(RVC RACD-9)

私の一番大好きな日本人アーティストの一人です。
元来は映像用BGMとのこと。録音も素晴らしく、オーディオチェック用としても素晴らしい。
最近ではさらにしなやかで大人の雰囲気のある、「pure acoustic」(東芝EMI TOCT9690)を よく聴いています。これはテレビなどでもよくBGMに流れています。「PURISSIMA」(MIDI INC 32MD-1042)も素敵です。

2 ねこの森には帰れない
谷山広子(CANYON RECORDS D35A0028)

私が中学時代から愛してやまない、大ファンです(^^)
なにせ、高校入試の数学の時間に「お早うございますの帽子屋さん」を鼻歌で歌って試験監督官に注意されたくらい ですから(^^;。
それ自体がストーリーとなっている「もうひとりのアリス」(CANYON RECORDS D32A0071)
も大好きです。

3 BEST PIECES
高橋洋子(KITTY KTCR-1359)

エヴァンゲリオンのオープニング「残酷な天使のテーゼ」で一躍有名になったのですが、それ以外の曲も素晴らしく 大人の雰囲気を併せ持った歌手です。母性的な雰囲気もあって、いいんですねぇ、これが。

4 ベクトルのかなたで待ってて
種ともこ(CBS/SONY 32DH5032)

みんなの歌でちょこちょこ歌っていたのですが、そんな彼女がちゃんとアルバム出すくらいになるとは……。
元気いっぱいのこの曲、眠くならないようにと、ドライブ中によくかけていました(^^)。

5 瞳水晶
遊佐未森(EPIC/SONY RECORDS ESCB 1215)

この歌手の特長を一言で言うと、「高原の美少女」!
爽やかでみずみずしい感性で歌っています。

6 ウィークエンド
下成佐登子(LPレコード:Victor SJX-30190)

中島みゆきを都会的センスにしたようなシンガーです。(ワッ、ワッ、ゴ、ゴメンナサイみゆきファンの方々!) 八神純子風という意見もあります。
唇の温もりと湿り気のわかるような、ちょっとオトナ、の、色気のある、しかし、ねちねちしない歌い方が聴きもの。

6 ひまわり
河井英里(2008年JVCエンタテインメント ASIN: B001IK9340)

テレビアニメ『ARIA The NATURAL』『ARIA The ANIMATION』挿入歌、&Live Ver.集
とにかく、清らかで美しく声量のある見事な歌いっぷりに脱帽です。
歌詞が造語で日本語や英語でないのに、少しも異和感がありません!
東京芸大卒で、これからという、まだまだお若い43歳でお亡くなりになったのが、残念!
ご冥福をお祈り申し上げます。

6 少年アリス「うちゅうひこうしのうた」、これから「これから」
坂本真綾

声優でもある坂本真綾さんは、語るように歌います。
それが胸に染み入って来るのです。
それでいて音程がピシャリと決まっていて、天空のエスカフローネのサウンドトラック、 Blue Sky(菅野よう子&溝口肇「ESCAFLOWNE-ORIGINAL SOUND TRACK」)の弾き語りも魅力的。


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サウンド・トラック
1 「天使のたまご」音楽編/水に棲む
菅野由弘(ANIMAGE RECORDS/TOKUMA JAPAN CORPORATION 32ATC-108)

アニメ、「天使のたまご」のサウンドトラック盤です。
菅野さんの現代音楽に対する素晴らしいセンスが、アニメを超えて音楽的共感を呼ぶ作品になっています。
パーカッションの見事な「水の記憶」など、オーディオ的にも優れた内容となっています。

2 風の谷のナウシカ 〜はるかな地へ〜 オリジナル・サウンド・トラック 久石譲/T・J・Cオーケストラ(Animage 35ATC-3)

久石さんがこれで一躍有名になりました。
「もののけ姫」のサウンドトラックも良いのですが、初期の「風の谷のナウシカ」の重厚かつきらびやかな 世界も魅力的。

3 THE BODYGUARD ORIGINAL SOUNDTRACK ALBUM
WHITNEY HOUSTON(BMGビクター BVCA-152)

映画はまったくたいしたこと無いのですが、WHITNEY HOUSTONの歌唱と11曲目「Waiting For You」
のジャズ的な演奏が見事!
低域の伸びやかなサウンドも、オーディオ・チェック・レコードとして、評価を高めました。

4 オネアミスの翼 -王立宇宙軍- オリジナル・サウンド・トラック
坂本龍一 プロデュース(MIDI INC. MDCL-1247)

坂本龍一が「戦場のメリークリスマス」「子猫物語」に続いて映画音楽を手がけた、異色のアニメーション。
音楽を聴いているだけでも幸せな気分になれる、不思議なアルバムです。
効果音的サウンド・トラックからかけ離れた、異世界物語にふさわしい音楽と言えましょう。

4 Titanic Suite
James Horner

あの、タイタニックのテーマです。
オーディオ的にも優れた録音で、クラシック音楽の編成をとりながら、ボーカルを含めた、 低域から高域まで素直に再生出来るか、空間的な広がりは十分か、チェックディスクとしても、 とても優れています。



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クラシック音楽関係リンク
aHOYO early music home page
(Link date 04/30/'97)

17世紀以前のアーリーミュージックを中心とした音楽スペースです。初期バロック音楽の詳しい考察が素晴らしい。

Last update May.3.2017

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