■ 2010年6月現在のオーディオシステム ■ 
 
  
 
 
皆さん、おわかりになりましたでしょうか? 
そう、このアンプ、BRAVOではなく、Legacyなのです。 
他所で試聴し、これならきっとBRAVOより良い音で鳴ってくれるに違いないと導入したLegacyですが、当初はBRAVOで聴かせてくれた、
DD66000を軽々と駆動してしまう余裕のパワー感はなく、A級でも100Wでは、AB級350Wにパワー感では敵わないと、諦めていました。 
幸い、中高域の緻密さ、繊細さでは勝っていたので、そちらを活かすべくケーブル類を中心に調整を続けました。 
 
そんな私に朗報が飛び込んできました。AETから新しいケーブル、Evidenceシリーズが出るとのこと。 
電線病を自負する私としては、まず、試さないわけにはいきません。でも、価格が今までのSIN Evoの倍近く。 
幸い、逸品館から電源ケーブルの貸し出しを受け、試聴することが出来ました。 
最初、取り付けた直後は低域の抜けが悪く、これでは使い物にならないと思いましたが、別の用事を済まそうと、そのまま放ったらかし
にして出かけ、半日後、家に帰ってきてボリュームを上げてみたところ、まるで別のアンプが鳴っているかのような、ローエンド
まで伸びていながら、エッジが立った、切り込みの鋭い、それでいて透明感のある音が出ていたのです。 
驚いて前の電源ケーブルに戻したら、やはり以前のウチの音。 
再びEvidenceに戻してからというもの、それはもう、生き生きと鳴っているLegacyに驚喜したのは言うまでもありません。 
 
そうこうしている内に、VIOLAのSOLOの試聴機があるとの話を聞きつけ、試してみることにしました。 
ところが試聴機に静電気トラブルがあったとかで、本国へ送り返されてしまって、聴くことができないとのこと。 
試聴できないとなると、なおさら虫が騒ぎます。 
とうとう強引に販売店に頼んで、店頭機を強引に貸し出してもらうことになりました。 
Cadenzaと較べて音が野太く、Cadenzaでは音の線が少し細く、ローエンドの厚みに欠けるきらいがありましたが、
それは解消されているのは言うまでもありません。 
それ以上に驚いたのは、解像度です。 
Cadenzaがデジカメで言うと600万画素数くらいだとすると、SOLOは3,000万画素数くらいに圧倒的なのです。 
AYREのラインアンプ、KX-Rも空間解像度は抜群で、Cadenzaより上を行きましたが、SOLOは音の一粒一粒の粒立ちが良く、実体感を
伴いながらも、余韻の細やかさも見事。 
もちろん、Cadenzaが持っていた、マーク・レビンソンから受け継いだ、浸透力のある勁い音はそのままで、より隈取りのハッキリした
音に仕上がっています。 
面白いことに、LEGACYと一緒に使うと、ともすれば線が細くなっていたLEGACYを補い、野太さまで出てくるのが、これまた
嬉しい誤算でした。 
 
これならば、と、さらにEvidenceのケーブルをスピーカーケーブル以外、ほとんど入れ替えることにしました。 
その効果は抜群で、今までは詰まり気味の低域を絞り出すように出していたDD66000が、嬉々として弾けるように鳴り出しました。 
低域もローエンドまで出ているのに、キリリと引き締まって、高域はエッジが立った。7色のシンバルなんて今さら笑いが
出るほど、ほとんど原色フルカラー、PCで言うところの1670万色を楽しむことが出来ます。 
シンバルの音色がこれほど豊かで、色彩に富んでいたことを、改めて教えてくれました。 
 
この間、もう一つ驚きの進展がありました。 
それはクラシック音楽をメインに聴く、ソナスファベールのシステムです。 
今まで、同一メーカーでケーブルを固めると、音に偏りが出てしまうため、プリ-->メインアンプ間は、Kharma KIC-GR-1b Grand Reference XLRを
使用して、特に高域が鋭くなりすぎるのを防ぎつつ、みずみずしさを演出するようにしていましたが、Evidenceシリーズは、なんとそれが
不要で、Kharmaですら、その分解能の悪さを露呈してしまったばかりか、ローエンドの切れ味、伸びやかさも一歩譲ることを証明して
しまうことになりました。 
 
まるで家訓のように、時には掟のように自らを制すべく「同一メーカーのケーブルで固めない」を金科玉条の如く守り続け、
禁じ手として封じてきた私にとって、まさに目から鱗の音でした。 
何事も、先入観を捨ててゼロから見直すことの重要性を改めて思い知らされた気がしました。 
 
私の耳元で、「SOLO」っと呟いた友人から、「この音なら、金を出してでも、もう一度聴きに来たい音だ」と、私にとって、
最大の賛辞をいただきましたが、私自身も、BRAVOにこだわっていたら、おそらく、到達出来なかった、ワンランク上の音だと
確信を持って言えます。 
 
でも、困ったことが一つあります。 
それは、最新の録音の良い演奏とも、一昔前に良い録音と言われた演奏も、オーディオレベルが上がったため、
その差が聴き分けにくくなったこと。 
そして、今まで聴こえていなかった音が聴こえてしまい、Bill EvansのWalts For Debbyなどでは、お客のおしゃべりが妙に気になってしまいます。
拍手するお客もこれほどたくさん居たのか、と驚かされます。ウェイター(ウェイトレスかも知れませんが)
もっとグラスはぶつけないように運べよ、と愚痴も言いたくなってしまいます。
そこのオッサン、バカ笑いは止めろよ、とスピーカーを睨み付けてしまいたくなってしまいます。 
 
そしてもう一つ、大きな進展がありました。 
今まで、サブシステム的存在だった、B&W Sigunature Diamondが、OVER model PM1を得て、
もう、サブシステムなんて言わせない、そんな音になりました。 
音が出た瞬間、アンプの値段やプリメインアンプであることも忘れて、「凄い!」と口にしてしまったのです。 
 とても25Wとは思えない瞬発力十分なドライブ能力と、深遠で清浄な色香と気品があり、そう、音に「品格」があるのです。
 本当に、これには参りました。 
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| System1 | 
  
 写真、真中の列が、クラシック音楽用のソナスファベールのストラディヴァリ・オマージュにつながるシステムです。 
新生LP12がメインボードに戻ってきて、本格的に我がオーディオシステムに加わり、クラシック音楽もアナログディスクが楽しめるようになりました。 
代わりに、あの、CD12が横に追いやられて、今ではクラシック音楽システムでしか聴くことが出来なくなってしまいました。 
LP12、正確に言うとURIKAからのラインケーブルもEvidenceに替えたところ、今までは高域寄りだったエネルギーバランスが、中低域まで
しかもエネルギッシュかつ透明感を伴った鳴り方に変わり、音の鮮度も2ランクくらいupして、超最新のアナログプレーヤーを聴いている
かのような錯覚を覚えます。 
 
しかし、メインのKlimax DSシステムによるクラシック音楽は、AET Evidenceシリーズのケーブルが加わって、今までより空間描写が
さらに素晴らしく、しかも粒立ちの良い、ローエンドから高域までビシッと伸びた、それでいて耳障りでない、高解像度の音を楽しめる
ようになりました。 
こうして言葉にして書くと、何だか通り一遍の書き方になるのですが、間違いなく、スピーカーかアンプを変えたくらいに相当する、
ワンランクアップした音です。 
それは先に書いたように、Kharma KIC-GR-1b Grand ReferenceのXLRケーブルや電源ケーブルが介在しなくなったお陰なのかも知れません。 
それにしても怖るべし、AET Evidence。
 FrontEnd(Analogue): 
 Analogue PlayerLINN LP12(ボード上) 
 Cartridge光悦(Kouetu) 翡翠(JADE) 
 Tone arm LINN EKOS SE 
 Power supply:RADIKAL 
  Others:KEEL,TRAMPOLIN II 
 FrontEnd(Digital): 
 DS Player:LINN Klimax DS(ボード上段) 
 CD Player:LINN CD12(写真左台上) 
 Phono Amplifier:URIKA(LP12 in Body) 
 Line Amplifier:AYRE KX-R (ボード中段) 
 Power Amplifier:AYRE MX-R(ボード下段) 
 Loud SpeakersSonus Faber Stradivari Homage 
 AC Cables 
 LINN LIGO:AET Evidence AC 1.2m 
 LINN CD12:AET SIN 1.2m 
 AYRE KX-R:AET Evidence AC 1.2m 
 AYRE MX-R: AET Evidence AC 1.2m 
 InterConnect Cables 
 LINN CD12 --> AYRE KX-R : AET SIN Evo RCA 1.2m 
 AYRE KX-R --> AYRE MX-R : AET Evidence XLR 1.2m 
 Speaker CablesAET SIN(7m) 
 etc: 
 Audio Rack : WAKATSUKI Audio table 
 AC Outlet : HUBBELL SPECIFICATION GRADE DUPLEX RECEPTACLE 
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| System2 | 
  
 
右側の列の最下段以外の上3つが、JBL DD66000へ連なるシステムです。EMT927を中心に、ジャズを熱く鳴らします。ポイントはOCTAVEの真空管プリアンプを
フォノ部のみ使用し、ライン部はVIOLA SOLOを使用していること。OCTAVEのプリはEMTとの相性が抜群で、EMTオリジナルのフォノ
アンプよりも現代的に、スピード感あふれる鳴り方をします。これがトータルとしてOCTAVEのプリアンプを使用すると、低域は確かに
出ますが、少しモッタリとした感じになってしまいます。スピード感を保ちながら、切れ味、一本芯の通った音にするのが、この組み合わせ。
古いLPレコードが、信じられないくらい生き生きと鳴ってくれます。 
もちろん、LINN Klimax DSも中列上段より繋がっていますので、最新のデジタル録音によるCDも楽しむことが出来ます。 
Klimax DSで鳴らすJBL DD66000は、VIOLA SOLOとAET Evidenceシリーズのケーブルが加わり、解像力と色彩感がさらに加わって、
EMT927とはまったく別次元の音を奏でます。
EMT927を聴いたあとでKlimax DSを聴くと、別のスピーカーで聴いたかの様です。JBL DD66000は、それだけ適応力の広い、
現代的なスピーカーなのでしょう。しかし、EMT927の躍動感ある音も、また捨てがたいものです。 
 
そうそう、書き忘れる所でした。ステップアップトランスTRIAD HS-1からOCTAVE HP500SEまでと、OCTAVE HP500SEのREC OUTからVIOLA SOLO
までをAETのEvidence RCAに変更したところ、これまた抜群の解像度になって、とても古いEMTのプレーヤーとOrtofon SPU-Aとは思えない
サウンドになってしまいました。力感もさることながら、透明感、粒立ちの良さも今までとは大違いで、ケーブル替えただけなのに、
プレーヤーまで最新のものに替えたかのような錯覚を覚えてしまいます。
 
FrontEnd(Analogue): 
 Analogue Player : EMT 927F 
 Cartridge : Ortofon SPU-A  Tone arm : Ortofon RMA-297 
 Power supply : Studiotechnik Dutch MULTICONVERTER DU937(写真左下から4台目) 
 Stepup Trans. : TRIAD HS-1 
 FrontEnd(Digital): 
 DS Player:LINN Klimax DS(ボード中列上段) 
 Pre Amplifier : OCTAVE HP500SE/SV(写真中段。フォノアンプとして使用) 
 Line Amplifier : VIOLA SOLO (写真上段) 
 Power Amplifier :VIOLA Legacy(JBL DD66000用。スピーカーと一緒に写っています) 
 Loud SpeakersJBL DD66000(内側のスピーカー) 
 AC Cables 
 LINN CD12 : AET SIN 1.8m 
 LINN LINGO : AET Evidence AC 1.2m 
 OCTAVE HP500SE/SV : AET SIN 1.2m 
 VIOLA SOLO:AET Evidence AC 1.2m 
 VIOLA Legacy:AET Evidence AC 1.8m 
 InterConnect Cables 
 TRIAD HS-1 --> OCTAVE HP500SE/SV : AET Evidence RCA 1.2m 
 OCTAVE HP500SE/SV --> VIOLA SOLO : AET Evidence RCA 1.0m 
 VIOLA SOLO --> VIOLA Legacy : AET SIN Evo(XLR 6.5m) 
 Speaker Cables:AET SIN(2.4m) Bi-Wire 
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| System3 | 
  
 
ついに、B&W Sigunature Diamond用プリメインアンプが真空管のOCTAVE V80から、OVER model PM1に交代しました。 
もう、サブシステムなんて言わせない、そんな音になりました。 
音が出た瞬間、アンプの値段やプリメインアンプであることも忘れて、「凄い!」と口にしてしまいました。 
 とても25Wとは思えない瞬発力十分なドライブ能力と、深遠で清浄な色香と気品があり、そう、音に「品格」があるのです。 
 高域も十分出ているし、ローエンドも素晴らしい伸びで、パンチ力もある。空間分解能も見事。でもそんなのは、とっくにクリアして、もう、別次元な「品格」のある音、なのです。 
 本当に、これには参りました。 
 FrontEnd(Digital): 
 DS Player:LINN Klimax DS(写真下段) 
 Premain Amplifier:OVER model PM1(写真台外左下) 
 Loud Speakers:B&W Sigunature Diamond 
 AC Cables 
 LINN Klimax DS:AET SIN 1.8m 
 OVER model PM1:AET SIN 1.8m 
 Speaker Cables:AET SIN(2.4m)  
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Last update Jun.28.2010 
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