■ 2005年7月現在のオーディオシステム ■
2005年は、ちょっとした出来事がありました。
それまでタンノイ一本槍で来た私でしたが、ヤフー・オークションでJBLのオリンパスの出物が
あったので入手。これがなかなか素敵な音で、古いジャズのレコードを再生するのに、抜群の
相性を示しました。
考えてみたら当然で、レコード全盛期のスピーカーですし、当時、パラゴンかオリンパスか、と
言われた、美しい格子模様のフロントグリルを有するオリンパス。復活したEMT927Fも加わり、
Marantz model 1が、俄然、光輝いてきました。
となると、せっかくのMarantz model 1を活かすには、やはりMarantz model 9が必要。
と言うわけで、model 9も入手し、AET SCRのインターコネクトケーブル、スピーカーケーブルを
得て、生き生きとしたジャズの雰囲気を伝える組み合わせが出来上がりました。
さて、メインシステムですが、オートグラフ・ミレニアムを石のアンプで動かしたらどうなるか、
ということでVIOLAのBravoを試聴。
その頃使っていた、ユニゾンリサーチのS6のコクと色気、それに躍動感が及ばない様に思った
のですが、実はこれはLINNのLINN Klimax Kontrolとの相性が悪かったためで、Cadenzaと
Symphonyの組み合わせでは、Klimax KontrolよりもさらにS/Nが良く、チェロのアンプを手がけて
いた方々によるアンプだけあって、高域の少し線は細いものの、美しくみずみずしいサウンドは、
他に類を見ないほど。
発作が起きて、二つともセットで購入してしまうことになりました。
このアンプ、現代最高峰のアンプと言っても良く、オートグラフ・ミレニアムの欠点をも露呈
することになってしまいました。
これは設置した部屋のせいもあるのですが、オートグラフ・ミレニアムはコーナーにちゃんと
ぴったり付けるようにしないと、十分な低域が出ません。しかも同軸2ウェイでは、高域が歪っぽく
なり、澄んだ美しい透明な高域が出ないことがあります。
これが逆に弦楽器では、眩のこすれる際の、生々しさをうまく出してくれるのですが、ジャズを
鳴らした際の、シンバルの「シャーン」と余韻を伴い、超高域まで伸びていく美しい音色や、デジタル
録音のS/Nが良く、ホールの余韻をふんだんに取り入れた優秀な録音を再生となると、どうも最新の
スピーカーの方に分があります。
もちろん、下手な録音の場合は、最新のスピーカーでは、録音のまずさも露呈してしまいますので、
ある一定レベルのサウンドを保証する意味では、タンノイのスピーカーは素晴らしいものがあります。
タンノイのスピーカーは、ユニットだけでなく、そのエンクロージャーの独特の響きでもって
音を再構築し、スピーカーで新たなライブの音を作り出す、と言うのが特徴です。ですから、
タンノイ・ホールと称されるほどの個性的な独特の響きは、そのサウンドを好きになれるかどうかが、
一番の問題でしょう。
個人的な好みを申し上げるのなら、タンノイの音は「凄く好き」です。しかし、もう少し色彩感を
出して欲しい。セッティングの問題ではあるのですが、低域ももっと出て欲しい。
こんなかなり贅沢な望みを満足させてくれたスピーカーが、Sonus FaberのStradivari Homageでし
た。現代のスピーカーの中で、クラシック音楽を中心に、ジャズなどの最新デジタル録音を楽しく
聴くことが出来るスピーカーは、他にもいろいろあるかと思いますが、VIOLAのアンプが生きてくる
組み合わせで、となると、このスピーカーをおいて他にないように思います。
実際、このスピーカーになって、FM放送が楽しめるようになりましたし、Jポップも気持ちよく聴ける
ようになりました。Rie fu(りえ ふう)の曲に巡り逢えたのも、Stradivari無くしてはあり得なかった、
と言えましょう。
と言うわけで、以下、ラインナップをお示しいたします。
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Last update Aug.16.2005
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